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ホーム お知らせ・コラム 急増しているインフルエンザB型の特徴は?
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インフルエンザが増加しています。

2025年11月にインフルエンザA型が流行し、12月には落ち着きつつあったのですが、2026年1月になり、今度はB型が急増しています。

そんなインフルエンザB型について、A型と比較しながら解説します。

 

2026年1月第5週現在の流行状況

図1は愛知県のインフルザ発生状況です。黄緑のグラフが2025年で、ピンクのグラフが2026年のものです。2026年の1月になり、3週目、4週目、5週目と増加してきました。5週目現在は警報レベルです。学級閉鎖になっている学校も複数あります。愛知県内の報告をみると、大半がインフルエンザB型です。

【図1】愛知県のインフルエンザ報告数

インフルエンザA型B型とは

インフルエンザにはA,B,C,そしてD型まであります。ヒトの間で流行するのはA型とB型です。インフルエンザA型、B型の基本構造は同じです。インフルエンザの表面には表面にはHA(ヘマグルチニン:細胞にくっつくトゲ)とNA(ノイラミニダーゼ:増えたウイルスが細胞から出ていくのを助けるハサミ)という2種類の突起があります。A型はこのHAとNAの種類がともに多く、その組み合わせで非常に多くの種類が存在します。なので一言でA型と言ってもH1N1とかH3N2などとたくさんの種類があります。B型はそこまでの多様性はありません。

流行時期は?

流行時期はA型が12〜1月にピーク、B型が少し遅れて2〜3月です。今シーズンは例年より早くAの流行が始まり、Bへの移行も早いようです。

潜伏期間は?

潜伏期間(ウイルスに接触してから症状が出るまでの時間)はどちらも2日(1~4日)です。濃厚接触した後、2日前後で発症してくるということになります。

A型、B型で症状の違いは?

どちらの型も「高熱全身のだるさ」といった典型的な症状を引き起こしますが、症状の出方に若干の傾向の違いがあります。

 

症状のイメージ 発熱 その他の症状
A型 全身にドカンとくる 38-40℃の高熱が急激に出現
B型 Aよりはややマイルドだが長引く A型よりピーク温度が やや低い 腹痛、嘔吐、下痢の頻度が高い(とくに小児で)

AIに聞いてみると、A型はハリケーンのように一気に襲ってくるけどB型は長雨みたいにジトジト続く、と言ってました。そこまで大きな差はないような気がしますが…。

重症度は?

医学研究でいう「重症」というのは「高熱とだるさでとてもつらい」というような意味ではなく、入院が必要になったり、人工呼吸器が必要になったり、致命的になったりという意味で使われています。A型の方が重症度が高いという報告もありますが、一時期大流行したインフルエンザA型のH1N1pdm09というタイプはB型と比べてICU入室や死亡のリスクが高かったために、統計をとるとAが重症だという結果になった可能性があります。統計的には重症度は同等であると報告されています。B型だから軽い、と油断することはできません。    

症状持続期間は?

インフルエンザにかかった時、発熱は通常、2〜5日間続きます。A型とB型の症状を比較した研究では

・発熱消失までの期間:A 3 日 / B 4 日
・発熱消失までの期間:A 4 日 / B 4 日

のようにB型の方がA型に比べて症状が1日長く続くという報告と期間はAもBもほぼ同じという報告があります。個人差も大きいのですが…。
熱が下がってからも咳は1~2週間続くことがあります。
というわけで、症状の持続期間は同じか、ややBが長いということになります。

ウイルス排出期間は?

ウイルスの排出は発症する1日前から始まり、発症後5〜7日間続く。解熱後3日程度。つまり、発症前、症状がなくてもウイルスを出している可能性があるのです。
過去の研究でウイルス排出期間は

・ウイルスのPCR 陽性の期間: A 6日 / B 7日
・ウイルス培養陽性の期間:  A 4日 / B 5日

以上のように、ウイルス排出期間もB 型がA型より 約 1日長いという報告と両者に差がないとする報告があります。

学校・職場の出席停止基準はA型もB型も「発症後 5 日、かつ解熱後 2 日」です。

上記に提示したような研究は対象とする年齢、基礎疾患、免疫状態、ワクチン接種歴、流行株の種類などの影響が非常に大きいです。つまり、いつどこで誰を対象に行った研究かによって結果が異なります。

 

結論 A型とB型の特徴は?

一言でいえば「A型もB型もさほど変わらない」ということになります。

細かい点としては

ガツンとくるA型、若干じんわり来て長引くB型嘔吐と下痢の目立つB型

というところでしょうか。

 

症状を早く治したいということであれば、発病後48時間以内の抗ウイルス薬治療(タミフル・ゾフルーザ・イナビルなど)は約1日症状を短縮する効果があります。発病から48時間以上経過した場合にどこまで薬が有効かは微妙な面があります。症状が出た場合は早めに来院していただき検査を検討しましょう。

インフルエンザワクチンも有効なので、ぜひやっておくとよいですね。今シーズンのワクチン接種は終了しましたので、来シーズンは10月、11月のうちにワクチンを打つとよいでしょう。