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ホーム お知らせ・コラム お知らせコラム 帯状疱疹ワクチンいつ打つの?いまかも
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2025年10月に開院し、あっという間に時が過ぎ、もう新年となりました。時間の流れをは早いものですね。今年もよろしくお願いします。今日は急ぎで帯状疱疹とそのワクチンについて投稿することにしました。ワクチンを打つなら急いだ方がよい方もいるためです。

2025年4月から2026年3月の間65歳、70歳、75歳、80歳、85歳… になる方は市から帯状疱疹ワクチンの助成が受けられます。ただし、2回接種が必要なワクチンを打つ場合、助成を受けるなら2026年1月中に1回目の接種が必要です

はじめに

帯状疱疹(たいじょうほうしん)と聞いて、 「とても痛かった」「長く痛みが残った」という経験を思い出される方も多いのではないでしょうか。

帯状疱疹は、皮膚の症状が治ったあとも、年単位で痛みが続くことがある病気です。

現在、帯状疱疹はワクチンで予防できる時代になりました。 2025年4月からは、定期予防接種といって市の助成を受けてワクチン接種ができるようになっています。

今年度(2025年4月~2026年3月の間)に 65歳、70歳、75歳、80歳、85歳… になる方は助成の対象です。

ただし、効果の高い「シングリックス」というワクチンは2回接種が必要で、 2回とも助成を受けるためには、2026年1月中に1回目を接種する必要があります

そこで、このページでは帯状疱疹という病気と、ワクチンについて分かりやすくご説明します。

帯状疱疹とは? 3人に1人がかかる病気です

帯状疱疹は、体の左右どちらか一方に、 痛みと赤い発疹・水ぶくれがあらわれる病気です。

図1は帯状疱疹の発症年齢です。50歳を過ぎる頃から発症が増え、50代、60代、70代での発症が目立ちますが、20代~40代でも一定の発症が見られます。

80歳までに約3人に1人が経験するといわれています。

【図1】帯状疱疹の発症年齢*

帯状疱疹の症状は からだの左右どちらかに出てくる痛みと赤い発疹です

初めは、

  • ピリピリする
  • チクチク刺すような
  • 焼けるような

といった痛みだけが先に出ることが多く、 数日後に赤い発疹が現れます。

発疹は神経の流れに沿って帯状(おびじょう)に出るため、 「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」という名前がついています。

赤い発疹はやがて水ぶくれになり、 かさぶたを作って3週間前後で治っていきます

ただし、

  • 傷あとが残る
  • 皮膚が治っても痛みだけが続く

ということもあります。

帯状疱疹の発症しやすい部位は

帯状疱疹は、

  • 胸・お腹・背中
  • 腕や足

などに出ます。図2は発症の部位を示しています。なぜこのような部位の分け方をしているのかと不思議に思われるかもしれませんが、これは脊髄から皮膚まで出てくる神経の分布を表しているからです。胸・腹などの体幹で全体の約50%を占めますが、腕や足などにも出現しています。

特に顔に出た場合は注意が必要で、

  • 目の近くに出現  → 角膜炎・視力障害
  • 耳の周囲 に出現    → 難聴・顔面神経麻痺

などを起こすことがあります。

【図2】帯状疱疹の発症部位*

痛みが長く続くことがあります(帯状疱疹後神経痛)

帯状疱疹を発症した時の痛みは、皮膚と神経の炎症によるものです。

皮膚が治ったあとも、 3か月以上痛みが続く状態を 「帯状疱疹後神経痛」と呼びます。

年齢が高いほど起こりやすく、

  • 30代:約10%
  • 60代:約30%
  • 80代:約40%

と報告されています*

この痛みは、

  • 洋服が触れるだけで痛い
  • 夜眠れない

など、日常生活に大きな影響を与えることがあります。これは神経の損傷によるもので、専門的な治療が必要となります。

帯状疱疹後神経痛になる可能性が高い人は、皮膚症状が重症の人と、60歳以上の高齢者です*

帯状疱疹の原因は、潜んでいた水ぼうそうのウイルスが活発になることです。

帯状疱疹の原因は水ぼうそうと同じウイルスで、水痘・帯状疱疹ウイルスとよばれます

多くの方は子どもの頃に水ぼうそうにかかり、 その後ウイルスは体の中の神経に潜んだままになります。このウイルスは日本の成人の90%以上の体内に潜んでいます

普段は免疫力によって抑えられていますが、

  • 加齢
  • 疲労
  • ストレス
  • 病気や治療

などで免疫力が低下すると、 ウイルスが再び活動を始め、神経を伝わって皮膚に移動し、帯状疱疹を発症します。こうして神経の走行に沿って帯状に発疹がでてくるのです。神経の走行は背中のところでからだの左右に分かれているため通常は右か左のどちらかだけに発症します。

一度帯状疱疹にかかると、もうならない?

一度帯状疱疹になると、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫ができて、再発することはあまりないといわれています。ただし、高齢者や免疫力が低下している方では再発することがあります。帯状疱疹にかかった人のうちで再発するのは数%です。再発の際は初めて発症した部位と異なることが多いですが、同じ部位にでてくることもあります*。再発の場合は初めて発症した時と比べて皮膚症状や痛みも軽いことが分かっています*

帯状疱疹の治療は?

帯状疱疹の治療では、 抗ウイルス薬できるだけ早く使うことが重要です。

発疹が出てから3日以内に治療を始めると、

  • 症状が軽くなる
  • 痛みが残りにくくなる

ことが期待できます。

通常は飲み薬で治療し、 痛みに応じて痛み止めを併用します。

帯状疱疹になった時、注意することは?

帯状疱疹になってしまった場合、最も重要なのは少しでも早く抗ウイルス薬を内服することです。それ以外に注意することは

  • 十分な睡眠をとる
  • 栄養をしっかりとる
  • 患部を冷やさない
  • 水ぶくれを触らない

ことが大切です。

疲労やストレスで免疫力が下がっている状態と思われますので、しっかり睡眠と栄養をとってください。また、患部が冷えると痛みがひどくなります。患部は冷やさずに、できるだけ温めて血行を促進しましょう。水ぶくれが破れると細菌による二次感染が起こりやすくなります。細菌による化膿を防ぐためにも幹部にはできるだけ触らないようにしましょう。

予防にはワクチンがあります。

帯状疱疹を予防するワクチンは2種類あります。

① 生ワクチン(ビケン)
② 組み換えワクチン(シングリックス)

シングリックスは2回接種が必要ですが、

  • 発症予防効果が高い
  • 長期間効果が続く
  • 帯状疱疹後神経痛も減らせる

ことが分かっており、CDC(米国疾病予防管理センター)でも推奨されています。

2つのワクチンの概要は表1に示します。少しでも高い効果を期待するならシングリックスでしょう。コストがどうしても気になるという場合はビケンですが、有効性には差があるように感じます。シングリックスの値段は高いと感じられると思いますが、10年後にも7割の効果があると思えば価値のあるワクチンだと思います。

【表1】2種類の帯状疱疹ワクチンの比較

生ワクチン(ビケン) 組み換えワクチン(シングリックス)
種類 <ビケン>乾燥弱毒生ワクチン <シングリックス>乾燥組み換えワクチン
接種回数・方法 <ビケン>1回(皮下注射) <シングリックス>2回(筋肉内注射)
通常、2カ月以上の間隔を置いて2回接種
1回目の接種から2ヵ月を超えた場合であっても、6ヵ月後までに2回目の接種を行うこと
接種できない方 <ビケン>病気や治療によって、免疫が低下している方 <シングリックス>免疫の状態に関わらず接種可能
注意 <ビケン>輸血またはガンマグロブリン製剤の投与を受けたものは原則3か月以上間隔をおいて本ワクチンを接種 <シングリックス>筋肉内に接種をするため、血小板減少症や凝固障害を有する方、抗凝固療法を実施されている方は注意
予防効果 <ビケン>
接種後  1年 6割
接種後  5年 4割
接種後10年   –
<シングリックス>
接種後  1年 9割以上
接種後  5年 9割程度
接種後10年 7割程度
副反応 <ビケン>注射部位の発赤・疼痛・かゆみ・発疹・倦怠感 <シングリックス>注射部位の発赤・疼痛・筋肉痛・疲労・胃腸症状・悪寒・発熱・倦怠感
定期接種時の自己負担額 <ビケン>
¥2,600円
<シングリックス>
¥6,500×2(合計¥13,000)

市の助成について(重要)←※少し修正しました

帯状疱疹ワクチンは、市の助成制度により、接種方法が3つに分かれています。

  • 定期接種

  • 任意接種

  • 自費接種(助成なし)

どれに該当するかによって自己負担額が異なります
詳しい金額は表をご覧ください。


定期接種の対象となる方

2025年4月〜2026年3月の間に
65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳以上
になる方は、今年度の定期接種の対象となります。

いわゆる「キリのよい年齢」にあたる方は、定期接種として申請するのがおすすめです。

シングリックスの場合、2回目の接種は1回目の接種から2か月後となり、2回目とも助成を受けるためには2回目の接種を2026年3月までに行う必要があります。このため、1回目の接種は1月中に行う必要があります。


任意接種の対象となる方

50歳以上で、上記の定期接種の年齢には当てはまらない方は、
任意接種として市の補助を受けることができます。

たとえば、

  • 71歳になったばかりで

  • 「75歳まで待つのは少し心配なので、早めに接種したい」

という場合でも、任意接種として一定の助成を受けることが可能です。


少し待ったほうがよい場合もあります

もし
「来年度(2026年度)に65歳になる」
という方であれば、来年度に定期接種の対象となります。

急ぎでなければ、定期接種の対象年齢になるまで少し待つという選択も考えられます。


助成の種類 対象者 自己負担額
定期接種 2025年4月〜2026年3月の間に 65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳以上 になる方 ビケン:¥2,600
シングリックス:¥6,500(1回あたり)
任意接種 50歳以上の方で、定期接種の対象とならない方 ビケン:¥4,200
シングリックス:¥12,000(1回あたり)
自費(助成なし) 助成手続きをしていない方 ビケン:¥8,200
シングリックス:¥22,000(1回あたり)

知っておくと安心なポイント(豆知識)

2026年4月2日〜2027年4月1日の間に65歳を迎える方は、
2026年4月〜2027年3月の1年間、定期接種の対象になります。

👉 誕生日前であっても、その年度内であれば助成を受けられます。
無理に誕生日まで待つ必要はありません。12月生まれの方がその年の5月に接種することもできます。

👉4月1日生まれの方は年度にご注意ください


手続きについての注意

定期接種・任意接種いずれの場合も、
接種前に保健センターへの申請が必要です。

申請を行っていない場合は、
自費(助成なし)での接種となりますのでご注意ください。

助成の対象となる方はせっかくの助成ですから、この機会に接種を考えていただくとよいと思います。

 

大府市の帯状疱疹ワクチン助成については以下を参照(大府市HP)

https://www.city.obu.aichi.jp/kenko/yobosesshu/koureisha/1034375.html

 

当院での接種について

ワクチンは取り寄せが必要なため、 事前にお電話でのご連絡をお願いいたします。

当院では、 インフルエンザ・新型コロナワクチンを含め、 ワクチンはWeb予約ではなく電話予約となっています。

帯状疱疹の発症を抑えると同時に、帯状疱疹後神経痛のリスクも軽減するワクチン、当院でもおすすめしています。助成の対象となる方は、 ぜひこの機会に接種をご検討ください。よろしくお願いいたします。

文献

1)石川博康ら:日皮会誌, 113(8)1229, 2003

2)帯状疱疹.jp HP

3)黒川一郎ら: Int J Clin Pract, 61, 223-229, 2007

4)川島眞監修:maruho 帯状疱疹こんな病気.

5)国立感染症研究所感染症疫学センター:IASR. 39(8): 139-141, 2018